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【2026カレンダー#5】イラストの仕事ってどう進めるの?制作過程を公開|NEW YEAR NEW MITOYO

地域活性と若手クリエイター支援を目的とした、オリジナルカレンダー制作プロジェクト「NEW YEAR NEW MITOYO(ニューイヤー・ニューミトヨ)」

前回の記事はこちら。

【2026カレンダー#4】完全特注!サイズや仕様が決定しました|NEW YEAR NEW MITOYO|greencider(グリーンサイダー)

三豊市オリジナルカレンダーの仕様が決定!イラスト部分を切り取ってポストカードとして再利用できる完全特注品。持続可能なものづくりを目指した2026年カレンダーの詳細をお届け。

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今回は、2026年カレンダー担当クリエイター・ゆころさんと進めたイラスト制作のようすをお届け!イラストのお仕事はどんな風に進んでいくのか、カレンダーに掲載するイラストの制作過程をご紹介します。

1. 仕様確認

今回のカレンダー制作は、greenciderのディレクターである古市と、クリエイターのゆころさんの2名で主に進めています。

まず、カレンダーの目的やコンセプトをディレクターからゆころさんに共有します。

今回は「三豊の暮らしや人々と向き合い、クリエイターみずからの表現で描き出す」ことがプロジェクトのテーマ。サイズや印刷方法といった物理的な仕様も確認し、ディレクターとイラストレーターで完成イメージのすり合わせを行います。また、スケジュールや費用面のすり合わせも制作前にしっかりと行います。

👩‍🎨 ゆころさん

「プリン」をモチーフにした私の作品をベースに、三豊を描くことを提案していただきました。表現を尊重しつつ柔軟に進めていただき、とても感謝しています。著作権の扱いや費用など、明確に提示していただき、安心して制作に取り組むことができました。

greenciderポイント:契約書を締結しよう

今回のプロジェクトの目的のひとつは、クリエイターが経験値・実績を地域で積むことです。その一環として、greenciderとゆころさんの間でしっかりと契約書を交わしてから制作に入っています。もちろん、greenciderからゆころさんへ報酬や経費などもお支払いしています。クリエイティブ業界では契約書の締結がスキップされることも多いですが、面倒がらずに当たり前にしていきたいところです。

2. モチーフ決め

次は、何を描くかモチーフを決めます。今回は、モチーフ決めにあたってゆころさんに実際に三豊を訪れてもらい、海から山まで現地視察をしてもらいました。詳しくは過去の記事でご紹介しています。

2ヶ月で1枚、計6点のイラストを描き下ろす今回。視察で見つけたたくさんの三豊の魅力の中から、季節感やゆころさんの画風などを考慮しながら6つのモチーフを選んでいきます。

視察後の打ち合わせを経て、下記のように決定しました。

  • 1-2月:張子の虎
  • 3-4月:桜
  • 5-6月:高瀬茶
  • 7-8月:船
  • 9-10月:ぶどう
  • 11-12月:父母ヶ浜の夕日

👩‍🎨 ゆころさん

現地を訪れたことで、私の中でふわふわとしていた三豊のイメージが鮮明になり、モチーフもスムーズに決めることができました。「素敵な三豊をもっと知ってもらいたい」という想いが生まれ、このモチベーションが制作する上でのパワーになったように感じています。

greenciderポイント:地域の仕事は現地を見よう

ゆころさんは普段遠方で活動していますが、今回初めて三豊へ来ていただきました。greenciderは香川県を拠点にさまざまな企業やお店のクリエイティブ・広報支援に携わっていますが、特別な事情がないかぎり、必ず現地を訪れ観察してからお仕事に着手するようにしています。地域のあれこれはインターネットやSNS上で得られる情報が少ないため、実際に見て情報量を補うことで、お仕事のクオリティがあがると考えています。

3. ラフ制作

モチーフが決まったら、ゆころさんによるラフ制作に入ります。

ラフとは、絵の構成や大まかな雰囲気を決めるための下描きのこと。ゆころさんはモチーフの魅力を引き出すために、さまざまな構図を試してくれました。

ラフの段階で、ディレクターとアイデアの出し合いをしたり、ディレクターから出たフィードバックなどを反映して、より良いイラストを追求していきます。

👩‍🎨 ゆころさん

ラフ制作は一番パワーが必要な工程です。頭の中で考えているだけでは、時間ばかりが過ぎてしまい、ディレクターにも進行状況や構想を伝えることができません。ラフ段階ではとにかく描き出すことを意識しています。普段は自分で厳選したものを提示していますが、今回はほぼ全てのラフを見ていただいて、相談しながら進めさせていただきました。

greenciderポイント:チャットでスピードUP

greenciderでは、制作のやりとりに「Slack」というチャットサービスを利用しています。メールでやりとりするよりも手軽で、スピード感をもってやりとりできるほか、履歴が残るので過去データと見比べることも簡単にできます。

4. ブラッシュアップ

ラフの構図が固まったら、いよいよ清書に入ります。この段階では、イラストレーター自身が細部までしっかり詰めながら、同時にディレクターと連携してさらなるクオリティアップを目指します。

イラストレーターは、ただ依頼通りに描くのでなく、ディレクターと対話しながら絵を育てるように向き合っていきます。この丁寧なやりとりが、クオリティを大きく引き上げていくのです。ラフと見比べると、その差は一目瞭然でしょう。

👩‍🎨 ゆころさん

相談と修正を重ね、ラフから仕上げの間に2〜3回進化を遂げています。仕上げでは1枚ずつの描き込みはもちろんのこと、今回描いた計6枚の統一感を意識して調整していきます。修正箇所だけでなく、それに付随する部分や他のイラストとのバランスにも気を配るよう心がけています。特に、プリンっぽいツヤっとした質感や色使いにこだわって仕上げました。

greenciderポイント:張子の虎にまゆげをつけるか

張子の虎のイラストに眉毛をつけるかどうか、古市とゆころさんは悩みに悩んだ結果、SNSで意見を募ることにしました。その結果、おおよそ7割の方が「まゆげありがいい」と回答。ご協力いただいた方々、ありがとうございました!時にはいろいろな人の意見を聞くことも大切です。

5. 納品データ作成

完成したイラストは、印刷に適した形式でデータ納品します。このとき、イラストレーターはイラストのサイズや解像度、カラーモードなどを、クライアントの要望に合わせて調整します。

無事、イラストが完成!カレンダーのビジュアルとして、レイアウト作業に進んでいきます。

👩‍🎨 ゆころさん

今回はiPadのアプリを使用してイラストを制作していますが、そのアプリのデータを印刷に適したデータにするためにはひと手間加える必要があります。描きはじめる前に、出力方法を把握しておくことが大切です(完成後に焦った過去あり…)。

greenciderポイント:イラストとデザインは別物

「デザイナーはイラストも描ける」「イラストレーターはデザインもできる」と思われがちですが、必ずしもそうではありません(ゆころさんはどちらもできますが)。求められるスキルも使用するツールも、全く異なります。今回は、ゆころさんに描いてもらったイラストを、ディレクター兼デザイナーの古市が引き継ぎ、カレンダーとしてのデザイン作業を進めました。

今後の予定

  • 2025年10月下旬:カレンダービジュアル&販売会情報 解禁🎊
  • 2025年11月上旬:三豊市内で先行販売会 開催🙌ゆころさん在廊も

プロジェクトの進行は、Instagramと当サイトのお知らせで随時更新しています。制作風景やゆころさんの視点から見た三豊の魅力などをたっぷりとお届けしていきますので、どうぞお楽しみに。

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NEW YEAR NEW MITOYO

このプロジェクトでは、毎年異なる若手クリエイターが三豊の暮らしや人々と向き合い、みずからの表現で描き出します。新しい1年を、フレッシュな三豊カレンダーとあゆみましょう。

次回の記事はこちら。

【先着特典&クーポンコード】イラスト完成!予約販売開始しました|NEW YEAR NEW MITOYO【2026カレンダー#6】|greencider(グリーンサイダー)

2026年カレンダー「NEW YEAR NEW MITOYO」のイラストが完成!三豊の名物がプリンに大変身。先着50部限定特典付きで予約販売を開始しました。

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