XServerにSSH接続する

XServerでログの確認や定期的なファイルアップロードなどの作業をしたいとき、SSH接続がとても便利です。FTPと比べてセキュリティが高くコマンド操作によって作業を自動化できるほか、大量のファイルを一括で高速にアップロード・ダウンロードできるといった利点もあります。

この記事ではXServerに公開鍵認証でSSH接続するまでの手順をわかりやすく解説します。

なお、本記事での説明はmacOSおよびLinux環境を前提としています。

接続手順

XServer側でSSH接続を有効にする

まず、XServerのサーバーパネルにログインしSSH接続を有効化します。

1. サーバーパネルにログイン

2. サーバーパネルの「❶ SSH設定」をクリック

3. SSH設定画面で、「❶ ON[国内からのアクセスのみ許可]」を選択したのち「❷ 設定する」をクリック

公開鍵・秘密鍵の生成

次に、ローカル環境で公開鍵・秘密鍵を生成します。

ターミナルでssh-keygenコマンドを実行します。

ssh-keygen -t ed25519 -C "your_email@example.com" -f ~/.ssh/xserver

your_email@example.comは鍵に追加されるコメント、~/.ssh/xserverは生成される鍵のパスです。必要に応じて任意のものに変更してください。

コマンドを実行すると、xserver（秘密鍵）とxserver.pub（公開鍵）が~/.sshディレクトリに生成されます。コマンドの実行途中でパスフレーズの入力を求められます。任意のパスフレーズを入力してください。

ssh-keygenコマンドの各オプションの説明は以下のとおりです。

• -t ed25519：暗号化形式としてed25519を指定
• -C：鍵にコメントを追加する。メールアドレスなどを設定しておくと鍵の識別に便利
• -f：生成する鍵ファイルのパスを指定

公開鍵をXServerに登録する

続いて、作成した公開鍵をXServerに登録します。

1. サーバーパネルのSSH設定画面にアクセスし、「❶ 公開鍵登録・更新」をクリック
2. 入力画面で「❶ 登録済み公開鍵を表示」をクリック。公開鍵の登録が初めての場合、この操作は必要ありません
3. 既存の公開鍵の下のスペース（❶）に、xserver.pubの中身を貼り付ける。「❷ 確認画面へ進む」をクリック
4. 確認画面で確認して問題なければ「❶ 登録する」をクリック

以上で鍵の登録は完了です。

XServerにSSH接続する

公開鍵を登録後、以下のコマンドでSSH接続できます。初回接続時は鍵の生成時に設定したパスフレーズの入力を求められます。

ssh -i ~/.ssh/xserver サーバーID@サーバーID.xsrv.jp -p 10022

~/.ssh/xserverは実際の秘密鍵のパスに置き換えてください。サーバーID@サーバーID.xsrv.jpのサーバーIDは実際のサーバーIDに置き換えてください。サーバーIDはサーバーパネルのヘッダーで確認できます。

また、XServerのSSHのポートは10022である点に注意してください。

接続できたら、以降はscpやrsyncコマンドを用いたファイル転送などさまざまな操作が可能になります。

【任意】SSH接続のエイリアスを設定する

以上でSSH接続の設定は完了しているので、これ以降の操作は任意です。

SSH接続するのに毎回上記のコマンドを入力するのは手間ではないでしょうか。そのようなときは~/.ssh/configに接続情報を記述することで、エイリアスを設定できます。~/.ssh/configに以下を追記します。

1
Host サーバーID
2
HostName サーバーID.xsrv.jp
3
User サーバーID
4
Port 10022
5
IdentityFile ~/.ssh/xserver
6
AddKeysToAgent yes
7
UseKeychain yes

サーバーIDと~/.ssh/xserverは実際のものに置き換えてください。

設定後は以下のコマンドでSSH接続できます。

ssh サーバーID

これで毎回長いコマンドを入力しなくてもSSH接続できるようになりました。

まとめ

この記事ではXServerにSSHで接続するための具体的な手順を解説しました。SSH接続を一度設定しておけば、以後のサーバー操作が格段に効率化されます。サーバー操作を自動化していく第一歩として、SSH接続を活用してみてください。