既存マークを活かしたデザインで技術力と品質の高さを伝える梨農園パンフレットリニューアル
「平和農園」は香川県三豊市で20年以上梨栽培に取り組む県内有数の梨農園です。贈答用の梨に同梱するパンフレットのリニューアルを、greenciderが担当しました。
Client | 平和農園 さま |
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Role | 企画編集/ライティング/デザイン/印刷 |
Category |
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自作パンフレットに限界を感じ、リニューアルを決意
平和農園さまでは、贈答用の梨の化粧箱に梨の説明や連絡先などを記載したパンフレットを同梱しています。それまでは内容・デザイン・印刷すべて自作していましたが、その手間や紙の強度などの面で課題を感じ、greenciderにご相談をいただきました。
greenciderでは、紙質等のアドバイスはもちろん、贈答用の梨とともにお客様に届くツールとして
- 品質の高さやこだわり
- 食べ方や注意点
- 再度注文したい時の連絡先
の3点を伝える表現・デザインを盛り込む方針を定めました。このパンフレットは、一度召し上がっていただいたお客様にほかの梨ではなく「平和農園の梨をまた食べたい」と思っていただくために、重要な接点になると考えたためです。
また、平和農園さまにはこれまで慣れ親しんできたロゴマークがあり、段ボール箱やビニールバッグなど他のツールで使用しています。新しいパンフレットでも既存のマークを取り入れることを提案しました。平和農園というブランドの認知を統一し、お客様に覚えてもらいやすくなったり、見つけてもらいやすくなったりするためです。
こだわりや食べ方を端的に文章化。赤金インクで光輝く梨と技術力を表現
まず、入念なヒアリングを通して、平和農園さまの梨の特徴を次のように整理しました。
- 栽培期間中、手作業で何度も果実のお世話をすること
- 化学肥料・除草剤不使用で安心して食べられること
- 完熟で甘みが濃いこと
人の手で丹精込めて作られた梨の完成度の高さを、文章とビジュアルで表現することを目指しました。
デザインコンセプトは「輝く梨と技術」。表紙・裏表紙には品質の高い平和農園の梨が光輝くようなイメージを込めて、赤金の特色インクを使用しました。「一玉ひとたま、人の手で」というコピーとともに既存のイラストロゴを大きく配置し、一目で丹精込めて栽培されている自慢の梨であることが伝わるデザインにしました。
既存ロゴのうち、ロゴタイプ(「平和農園」の文字)の部分は、今回のデザインコンセプトからは少し雰囲気が離れていました。しかし、何年も使われてきた愛着のある形を少しでも残したいと考え、「平」の文字のみ取り出し、新しいデザインに馴染むようにアップデートした「丸平マーク」を採用しました。
中面左ページでは、芳醇な梨の写真とコピーで、平和農園のこだわりや誇りを表現しています。この文章は、草案をgreenciderから提案し、平和農園さまと何度も検討を重ねてつくりあげました。150字程度の文章ですが、平和農園さまの想いと美味しさの理由を端的に表しています。
右ページでは、お客様がもっとも気になる美味しい食べ方や、リピート注文を促すための梨の紹介や注文窓口を記載しています。
🖊️左ページコピー
化学肥料、除草剤不使用。
濃いあまみは育て方から生まれる。
有機肥料を用いた土づくり、実を守る袋掛け、完熟のタイミングを見極めた収穫。「子や孫に安心して食べさせられる梨をつくること」が、私たち平和農園のモットーです。一玉ひとたま、人の手とこころで触れ、責任と誇りを持って栽培しています。
パンフレットのサイズは、大小さまざまな化粧箱に収まるよう、13cm角の正方形・二つ折りに仕上げました。
郵送や保管に耐えうる紙質選定や特色インクの使用など、細部までこだわって制作しています。こうしたこだわりは実際に印刷をすると制作段階のイメージとかけ離れてしまうリスクがあるため、本印刷前に本機校正(試し刷り)の工程をはさみ、仕上がりを確認した上で安心して大量印刷へ進むことができました。
平和農園の「らしさ」を一緒に明確化していったプロジェクト
greenciderのデザインは、ただ見た目を新しくするのではなく、これまで育ててきた想いや歴史に宿るその企業の「らしさ」を尊重し反映しています。平和農園さまはもともとパンフレットを自作されていましたが、自分たちのことを自分たち自身で言葉やデザインを使って表現することは、簡単ではありません。自分たちらしさとは、第三者から見た方がわかりやすいこともあります。
今回のパンフレットは、私たちgreenciderが平和農園さまと一緒に、平和農園さまのこれまでのあゆみや想いを紐解いていくプロジェクトだったと考えます。